2012年8月9日 長崎原爆投下67周年によせて SATA Foundation
代表 佐 多 保 彦 世界平和と人々の幸福を目指す非営利慈善団体であるSATA Foundationの設立は、67年前の1945年8月9日、長崎市が核兵器による爆撃を受けた日本第二の都市となった歴史的悲劇に触発されたものです。 米国科学者連盟によると、2012年3月6日現在、世界全体の核兵器備蓄は約20,000弾頭にのぼります。 2012年3月に核セキュリティサミットがソウルで開かれ、53カ国の首脳と4つの国際機関のトップが参加し、核テロリズムの脅威への対抗、核物質や関連施設の保全、核物質の密輸防止に関する協調的対策に焦点が当てられました。 また、2011年3月の震災/津波による日本の福島原子力発電所の事故の影響によって、放射能に対するセキュリティと核セキュリティ-安全インターフェースもサミットの議題に取り上げられました。 しかし、残念ながら、このサミットも、現在の世界も、核兵器完全廃絶の達成には程遠く、納税者の血税は、愛国主義、領土統治権、あるいは「国益」の名の下で行われる戦争とはほとんど関わりのない、一般の人々の生活の改善に振り向けられてはいません。 核兵器はいまだに私たちとともに存在しています。 一方で、原子力技術によって生まれた医療用アイソトープは毎年3,000万例もの手術でガンなどの病気の診断に使用されていますが、皮肉にもその不足への対策はほとんど講じられていません。 残念なことに、生きるための科学が、同じ科学技術の邪悪な目的への利用によって陰に追いやられているのです。 核兵器の脅威について人類に警鐘を送る努力はいくつも行われてきました。 例えば、ピースボートのクルーズ船は世界中を航海して核兵器のない世界のキャンペーン活動を行っています。 今年2月と3月のピースボートには広島と長崎の被爆者130名ほどを含む約1,000名が乗船しました。 SATA Foundationはこのような世界平和を希求する事業の一つです。私たちのロゴに使われている焼け焦げたマリア像の頭部は、原爆の爆心地であった長崎の浦上天主堂の瓦礫の中で発見されました。 この像はスペインのゲルニカ市で展示されたほか、国連本部における核兵器の不拡散に関する条約(NPT)のレビュー会議の会期中にニューヨーク市で展示されました。この展示によって、将来の戦争を阻む力強いシンボル、そして核兵器のない世界のシンボルとしての長崎のマリア像の価値が世界に示されることになりました。 毎年、ユネスコの世界遺産リストには新しい物件の名前が追加されています。 このリストには現在、世界遺産委員会によって顕著な普遍的価値を持つとみなされる文化及び自然遺産がおよそ1,000件登録され、その内訳は全大陸の文化遺産700件以上、自然遺産約200件、その両方の性質を持つ遺産約30件となっています。 「顕著な普遍的価値を持つ」という点のみにおいても、全世界の20,000人が長崎のマリア像を、1996年にユネスコ世界遺産リストに加えられた広島平和記念館(原爆ドーム)と同様の、顕著な普遍的価値を持つと考えています。どうか、より平和で人道的な世界の象徴としての長崎のマリア像の世界的認知を目指す私たちの理念にご賛同ください。 2011年3月11日のマグニチュード9.0の大地震とそれによる津波によって東北地方では約16,000人もの方々が亡くなりました。同じ人間としてこの窮状、苦難に手を差し伸べたいと考え、私は新たに、一般財団法人連帯東北を設立しました。 連帯東北(http://www.rentaitohoku.org)は福島原子力発電所一号機からの放射能漏出にいまだに脅かされながら暮らす人々の自立と就職とための支援を行っています。 今年も、SATA Foundationは、広島・長崎の原爆投下をしのび、毎年行われている「平和祈念自転車競走」をフランスのシャイイ・スュル・アルマンソンで開催します。今回の第8回平和祈念自転車競走の開催日は7月28日(土)で、およそ500名のサイクリストの参加が見込まれています。サーキットはヒロシマ(158km)、ナガサキ(113km)、トウホク(72km)の3つが用意されています。 本自転車競走の収益は、SATA Foundationのミッションに沿うチャリティに寄付されます。なお、昨年の収益金は東北大震災/津波の被害者のために使用されました。 SATA Foundationの理念に対する皆様のご支援を心より感謝いたします。 |