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SATA Foundation 2008年度年次報告 I.寄付 2008年度、SATA Foundationは以下の寄付を実施しました。 (1) Banyan Home Foundation (i) SATA FoundationはHIV/AIDSに感染した子どもたちのためのBan Rom Sai Children’s Homeを運営するBanyan Home Foundationに対し、寄付を行いました。この寄付金は2008年4月/5月/6月に開始する学年度中、以下の費用に充当されました。
Banyan Home Foundationは日本人篤志家、名取美和さんによって設立されました。本財団はバーンロムサイ孤児院を運営しています(所在地:23/1 Moo 4 Tambon Namprae, Ampur Hangdong, Chiangmai Province, Thailand 50230、E-mail:info@banromsai.jp、携帯番号 (+66) (81) 8835882、FAX番号 (+66) (53) 427434、 ホームページ (日本語のみ):http://www.banromsai.jp). 現在、男子15名、女子16名の合計31名の児童がホームで暮らしています。そのうち29名がHIV/AIDSに感染しています。多くが10-13歳で、最年少は5歳、最年長は18歳です。最年長の18歳の少女は両親をHIV/AIDSで失いましたが、本人は運よく感染をまぬがれました。この少女は当時の恋人に身体的虐待を受けており、ホームが保護しました。もう一人のHIV/AIDSに感染していない児童は両親が貧しさのために食べることにも不自由していた16歳の少年です。子供たちは、自分たちの意思でホームにとどまり、本人が望むときにいつでもホームを離れることができます。ホームでは、生活する子供たちの数を32人に制限し、家庭的な雰囲気の中で、子供たちに十分なケアが行き届くようにしています。 (ii)2008年12月10日、SATA Foundationは2008年12月12日から21日まで東京で開かれたバーンロムサイ展覧会を協賛しました。 2001年から、バーンロムサイ展覧会は、日本の人々、特に若い人や高齢者にもHIV/AIDSと児童売買、児童虐待、児童労働など、世界の子どもたちが直面している問題について知ってもらおうと、毎年、東京・六本木AXISギャラリーにて開催されています。本展覧会の開催には毎回およそ200万円がかかります。SATA Foundationはこれまで毎年寄付を行っている6つの団体の1つです。残りの金額はバーンロムサイ・テディベアなど展覧会でのグッズ販売の売上でまかなわれます。 2008年12月の展覧会はHIV/AIDSとベトナム戦争の引き起こした悲劇を取り上げ、特に、戦争中に撒かれた化学薬品(枯葉剤)によって生まれつき身体が不自由なベトナムの新生児たちの悲惨な様子を特集しました。開催期間中、3回のトークショーとチャリティーバザーが行われ、バザーではタイと日本のボランティアが製作した1万体のチャリティテディベアが販売されました。 (2) シェチェン診療所(ネパール カトマンズ・ボダナート)SATA Foundationはネパールのシェチェン診療所に対し寄付を行いました。これは診療所に対する継続的な資金援助の一環で行われたものです。 SATA Foundationは長年にわたり、ネパールの首都、カトマンズ近郊の人口密集地帯にあるシェチェン診療所への資金援助を行っています。診療所は患者の宗教、民族、政治的背景にかかわらず、難民や山岳民族を含む一大コミュニティに対し、質の高い医療を提供しています。医療サービスはコストスライド制で、経済状態の厳しい患者には、すべての医療行為および医薬品が無料で提供されます。診療所には月に3,500人を越す患者が受診します。また診療所には、内科、薬局、分析ラボ、結核(D.O.T)クリニック、整形外科、産科、HIV感染者・AIDS患者とその家族のためのカウンセリング、ホメオパシー、チベット伝統医療、チベット伝統薬調合所、鍼療法、歯科、歯科ラボがあります。 (3) アジアにおける国際法整備(DILA)財団SATA Foundationは引き続きアジアにおける国際法整備を推進するため、アジアの若い国際法研究者による特にすぐれた国際法に関する論文に対し、2005年から毎年、佐多賞(2000米ドル)を授与しています。受賞論文はアジアにおける国際法整備(DILA)財団の援助により、Asian Yearbook of International Law (「アジア国際法年鑑」:Martinus Nijihoff Publishers刊 Liden/Boston)に掲載されます。Asian Yearbookは世界平和と国際的法秩序を支える国際法に関するアジアの視点を世界に発信するものです。佐多賞はSATA Foundationの設立理念に謳われている「あらゆる文化、宗教、信条をもつ人々の間における平和の価値と普遍的人権の尊重に対する理解」を促進する一助となっているのです。 (4)NPO法人聖地のこどもを支える会、平和をつくるこども交流プロジェクトへの援助2008年12月24日、SATA Foundationは NPO法人・聖地のこどもを支える会(所在地:〒164-0013東京都中野区弥生町1-19-201、電話&Fax:03-3379-5571、携帯:090-6538-3255、Eメール:hiroko@michi-no-kai.com、seichi@k.email.ne.jp、URL:http://seichi-no-kodomo.org)に対し寄付を行いました。 同NPO法人は、20年間にわたり人種と宗教に関わらず、イスラエルとパレスチナの特に貧困層の子どもたちの教育を支える活動を行っています。授業料を提供することによって子どもたちの就学を支援しています。 イスラエルとパレスチナではいまだに紛争が解決せず、平和を実現するために行うべきことは少なくありません。 この団体では2005年(広島・長崎原爆60周年記念事業)と2007年に2回の平和をつくるこども交流プロジェクトを行っています。これはイスラエル人とパレスチナ人の子どもたちに数週間の共同生活を送らせ、外国の生活を目にしてもらうことによって、互いに交流と理解を生むことを目的としています。今回のプロジェクトは2009年夏に実施され、2009年、2010年、2011年の3年計画としてスタートします。本プロジェクトの経費は合計で150,000米ドルと見積もられており、国際交流基金及び一般企業と個人の篤志家からの寄付でまかなわれます。 平和をつくるこども交流プロジェクトに対する支援は、SATA Foundationの理念、「あらゆる文化、宗教、信条の垣根を越え人々の平和の価値に対する理解を深めることにより、より素晴らしくより人間的な世界を実現する」に合致するものです。 (5)サン・ブリユー病院入院患者に宿泊施設提供を行う会 (http://maisondesfamilles.chez-alice.fr/)2008年8月2日、SATA Foundationは同会に対し寄付を行いました。 この会は患者に精神面のサポートを与え、病気からの迅速な回復を支援するため、入院患者の家族に宿泊施設を提供しています。その意味で、この会の目的は、SATA Foundationの設立理念にある「世界の人々に対する安価でよりすぐれた医療の提供」に該当しています。 (6)イラクの子どもたちに車椅子を提供する会SATA Foundationは米国カリフォルニア州の企業、ニューポートメディカルインストゥルメンツ社と協力し、イラクの子どもたちに車椅子を提供する会(Wheelchairs for Iraki Kids、www.wheelchairsforiraqikids.com)への寄付6,147.30米ドルを集めました。 イラクの子どもたちに車椅子を提供する会は2005年8月に設立されました。米国モンタナ州のNPO団体ROC Wheels(www.RocWheels.org)が製作する高品質の調節可能・カスタム仕様の車椅子を1台200米ドルの割引価格で購入し、現在も継続しているイラク戦争の犠牲者である、貧しく身体の不自由なイラクの子どもたちに無償提供しています。また、同団体は現地で子どもたちのための車椅子を製作・提供するため、イラクに工場を建設中で、そのために200,000米ドル以上が必要です。パートナー団体であるROC Wheelsは、イラクに近いトルコでも車椅子工場の再建を行っています。 II.長崎のマリア像と世界平和2005年8月の長崎原爆60周年に長崎のマリア像が浦上天主堂に返還され、SATA Foundationのマリア像に関わる目的はほぼ達成されました。SATA Foundation は引き続き、長崎のマリア像を象徴とする世界平和キャンペーンを実施していきます。 2005年8月6日、SATA Foundationは広島(1945年8月6日)・長崎(同8月9日)の原爆投下60周年に際し、Foundationの人道的使命を推進することを目的として、フランスにおいて「平和祈念サイクルロードレース」及び関連事業を主催しました。第1回の大きな成功を受け平和祈念サイクルロードレースは毎年開催されています。 第4回平和祈念サイクルロードレースは2008年8月2日土曜日、フランス・ブルゴーニュ地方シャイイにおいて開催されました(http://www.chailly.com/course/index.php)。 ラリーにはベルナール・イノー氏をはじめ536名のサイクリストが参加し(2007年度は453名)、100名以上の観衆やサポーターが集まりました。このイベントでSATA Foundationに17,000ユーロが寄せられました。 なお、日本の広島、長崎の両市長からこのイベントに対するメッセージが寄せられました。さらに、長崎からの2名の参加者が現地で平和のための署名活動を行い、集まったおよそ120名の署名は、2008年8月6日、長崎原爆資料館の多以良光善氏に手渡されました。館長はこの署名を個人の情報と、平和祈念自転車競走のプログラムとともに資料館に展示することを約束されました。日本において同様の平和祈念イベントの開催の可能性が検討されていることは心強いことです。 Kriangsak Kittichaisaree教授 |