Sata Foundation 2024年度年次報告 I. 他の財団への支援
(1) ロヒンギャ難民に対する援助 2022年に、Sata Foundationは、「ロヒンギャ」と呼ばれ、民族と宗教を一つにする人々のグループの苦難に救援の手を差し伸べるため、提携NGOのRohingya Refugees, Ada(米国)(https://www.partners.ngo/our-work/rohingya-refugee-crisis)に寄付を行いました。ロヒンギャとは、通常はミャンマーに居住し、ミャンマーの軍事政権による迫害と人権侵害から逃れてきた人々のことです。ロヒンギャに関しては、ガンビアや他のいくつかの国がミャンマーを相手取って国際司法裁判所、すなわちハーグの世界法廷に提訴したジェノサイドが係争中です。ロヒンギャの苦しみを救援するための人道的努力に資金を提供しているNGOや政府は多くありません。このような状況において、私たちの寄付は重要な意味を持つ可能性があります。 これらのことから、2024年に、Sata Foundationは再び、提携先NGOのRohingya Refugees, Ada(米国)に寄付を行いました。今回の寄付は、ミャンマー国内で続いている内戦によってさらに状況が悪化している、市民権のないロヒンギャ難民に対し、シェルターと医療を提供するのが目的です。 (2) コンゴ民主共和国の医療危機を緩和するための寄付 Sata Foundationは、コンゴ民主共和国で続いている医療危機緩和の向上を目的に、Medairに寄付を行いました(https://www.medair.org/campaign/emergency-in-the-democratic-republic-of-congo)。 当初、この寄付は、すでに世界保健機関によって国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態として宣言されていたコンゴ民主共和国でのエムポックスと、同国におけるコレラの集団発生への対応を意図したものでした。コンゴ民主共和国にはUNICEFや世界保健機関からのエムポックスワクチンの提供が開始されていたため、Sata Foundationの寄付は、世界全体でも最悪の部類に属する同国の医療危機全般への対処に使用されることになりました。 II. 長崎のマリア像と世界平和
2024年平和祈念自転車レース 2005年以来、Sata Foundationはフランスで開催される「平和祈念」自転車レースを後援しています。このレースは、広島および長崎への原爆投下(1945年8月6日および9日)を追悼し、核兵器の使用によって引き起こされる人的被害に加え、科学的知識が破壊兵器としてではなく人の健康や福祉のために確実に用いられる必要があるということについて、世の中の認識を促すことを目的に開催されています。 2024年7月27日のレースでは4つの異なるコースに363名のサイクリストがエントリーしました。この日集まった寄付金はSata Foundationの慈善活動支援に活用されます。 III. 世界平和の支持
Sata Foundationの使命の一つである「あらゆる文化、宗教、信条を持つ人々の間で、平和の価値と普遍的に認められた人権の尊重に対する理解を深める」ことを目的として、3,000ポンド(3,489スイスフラン)が授与されるSata Foundation、オックスフォード大学、国際司法裁判所(ICJ)による年次フェローシップ賞が2023年3月に創設されました。この賞は、国際司法裁判所により1年間実地研修を受けるよう選抜されたオックスフォード大学の候補生に対し、オランダ、ハーグでの生活費を支援するためのものです。詳しくはこちらをご覧ください。
(署名K. Kittichaisaree) このウィンドウを閉じる |